だいぶ前ですが大口さんという工業デザイナーさんの本を読んで知ったのが
「スタイリング」という言葉。
(↓この本で知りました)
最近、WEB業界でも聞く機会が増えてきたので、社内でも使っています。
▼車屋さんのスタイリング説明の事例
スタイリングの定義も使う人によってズレがありそうですが、
弊社ではデザインの中でも「見た目」に限定した意味合いで使っています。
だから、
華やかに!
もうちょっと明るく!
可愛らしく!
〇〇サイトのような雰囲気で!
とにかくスタイリッシュに!
20代以下がカッコ良いと感じるように!
という風に使っています。
それに対しデザインは、
初めて訪れたユーザーをとにかく足止めさせたい!
他のページも最低1ページは見てもらいたい!
文字でゴチャゴチャさせず説明しなくても操作してもらえるにはどうしようか?
という風に使っています。
デザインは、「機能性」というか、
見た人に「どのように扱ってもらいたい」という要素を含んでいます。
デザインと聞くと大抵の方がイメージするのは
「見た目」というかアート要素かと思いますが、
それについては社内では「スタイリング」と定義付けています。
TVタックルでオリラジの中田さんが
「オシャレじゃないと若者は参加しないとわかってる」と言っていましたが、
熱狂的な影響力は、スタイリング要素が重要かもしれません。
ですが、アートはホントに受け手によって色々なので、
どんな素晴らしいアート作品でも半数以上がピンと来ないのは普通。
制作者もさまざまですから、
顧客の感覚と合致する制作者もいれば、合致しない事もあります。
とある顧客が仮にセンス良くないと感じたとしても
ターゲット層に支持されるクリエイターもいるでしょう。
ただ、ターゲット層に響くかどうかというのは仮説でしかなく、
リサーチ予算が組めない案件では、
クライアントを中心とした少人数の偏った好みで終着するのがほとんどです。
自分はマーケターなので、
このサイトはダサい、格好わるいという人と、
このサイトは不便だ、不親切だという人がいれば、
後者を放っておく方がマズいと考えます。
いや、うちの商材はとにかく最高で、世界に広めるべきだ!と、
熱狂的なムーブメントを起こす覚悟があるならカッコよさが優先かもしれません。
でも、熱狂的なムーブメントって長くもって1年ですよね?
毎年更新していかなきゃダサいと思われるかもしれない
「スタイリング」に注力するのはコスト高です。
予算が限られている場合、現実的な結果を出すのであれば、
スタイリング(見た目)よりも、デザイン(機能性)を重視して進めます。
どう扱われるか、
どう受け取られるか、
どう変化していくか、
顧客が出してきた情報以上に考える仕事がデザインだと考えています。