聞き慣れたフレーズを含む記事を見掛けました。
この記事とは関係ないのですが、
久しぶりに思い出した社名の由来について考えてみる。
もう、かれこれ、このグロウニッチという社名を考えてから10年弱。
ボクがインターネット業界に入ったのは2005年頃でしたが、
「ロングテール」という言葉が流行っていました。
例えばAmazonでは、
年に1、2冊しか売れないような、本屋ならリスクとなりえる図書が
積み重なって巨大な売上を生んでいるというエピソードがありました。
その売上の種類を
売れ筋から売れる順に並べてグラフにすると
徐々に低くなって尻尾(テール)のように伸びる。
そこからロングテールという名前が生まれたのです。
以前なら、たまに売れる程度の商品は
広告するのも、在庫するのも、把握するのも、
たまに売り上がる利益以上に経費が掛かるので
機会損失なんて考えずに売り出さない。
だから、グラフのような尻尾なんて存在しなかったのです。
でも、売れない商品も低経費で抱えられる現代は、
たまに売れるからロングテールという現象が出てきた。
これまでは、化ける可能性があったのに
終了せざるを得なかったニッチ商品は沢山あったと思う。
さほど売れない商品にもチャンスを作った
WEB業界のストーリーに魅了され、
それなら、その尻尾のどこかを太くしてやろうじゃないか!
と思ったのが、グロウ(育てる)ニッチの社名を選んだ由来です。
ところで、ニッチって何?という話しですが、
壁などにある「くぼみ」や「隙間」をニッチと呼ぶそうです。(下画像参照)
壁を作ったらたまたま生まれたスペースを有効活用してみました、的な。
だから、マーケティングでいえば、
新しいマーケットに乗じて、たまたま生まれた小っちゃなマーケット。
ネガティブに見れば、スネをかじって産まれたような産業かも。
流行らないって、だって誰も周り使ってないよ、って否定されやすい。
でも、歴史を紐解けば、
人が歩きやすいように作った道路があったから、
金持ちの為というニッチな馬車を製造する産業が出来て、
今では、一般人に普及して、大規模な自動車産業に成長し、
自動車を走らせる為に道路を作るという逆転の状況も生んだり。
コンピューターが生まれたから、
コンピューター無しでは生まれなかったソフトウェア業界から、
世界一の金持ちビルゲイツが生まれたし、
ソフトウェアが流通したお蔭で、
インターネット産業もメジャーになった。
そう、ニッチは化ける可能性がある。
そんな事を思いながら、
選んだのがグロウニッチという社名ですが、
大志を抱きつつ、ニッチ規模で10年経過中…^^;
ボクよりも10歳も若い、すげーイケイケな社長が、
「ニッチを狙うスタートアップってイケてないよねー」みたいな取材を見て、
心折れそうになったり(笑)
でも、まぁ、まだまだこれから^^